最近、頻繁に日本に向けて、弾道ミサイルを発射する北朝鮮。
突然、Jアラートが発令して、ドキッと驚いた方も多いのではないでしょうか?
ニュースなどでも、ミサイルについては取り上げられていますが、「なぜミサイルを打つのか」まで深くは知らないという人も多いと思います。
この記事では、北朝鮮はミサイルをなぜ打つのか?威嚇の目的や要求は何なのか?ということに焦点を当てて紹介します。
北朝鮮はミサイルをなぜ打つのか?
北朝鮮がミサイルを打つ理由には、大きく4つの理由があげられています。
① アメリカとの交渉力
頻繁に弾道ミサイルを打つ目的は、北朝鮮は、アメリカを相手にした交渉力を強化することです。
北朝鮮で、極超音速ミサイルをはじめとした新型ミサイルの開発と発射実験を通して、核ミサイル戦力を、アメリカに見せつけるためだといわれています。
そして、アメリカに「北朝鮮と早く交渉をすすめなければ….」と促すためです。
この交渉の大きな目的は、「経済制裁の緩和」と「アメリカとの不可侵協定や平和条約を結ぶ」ことで、朝鮮戦争の休戦協定を変えることです。
これらの目的は、最終的には、金正恩体制の維持のためです。
② 北朝鮮の国防力の強化
「主権国家の合法的権利である」と主張する北朝鮮は、ロードマップとタイムスケジュールをと緻密に立てて、防衛力を強化しています。
核保有国であることによって、抑止力を高めて、外国への軍事行動を抑えようとしています。
最近では、日米韓の事前探知や、迎撃をくぐり抜けることができる、新型ミサイルを開発しています。
③ 国民からの支持・強化
核ミサイル開発をすることで、北朝鮮の国威をあげて、国の一体感を高めることで、国防力の強化につながります。
そこに、国の最高指導者である金正恩総書記の独裁体制を維持するのに、ミサイル開発が必要不可欠になっています。
また、最近のミサイル開発が活発なのは、新型コロナの影響が大きいようです。
コロナの感染拡大で、疲弊している国民に、「発射実験が成功した」というニュースで国民を刺激し、
さらに、金正恩総書記を支持する声も高まることをもくろんでいます。
③ 南北統一の手段
北朝鮮は以前から、北朝鮮主導の上で、分断している朝鮮半島の統一をなし遂げる、ということを目指しています。
しかし、アメリカの軍事介入が、朝鮮半島へ常にあるためリスクが高く、なかなか踏み切れていません。
北朝鮮の憲法では、第9条に「祖国統一を実現するために闘争する」と規定していて、
金正恩は「祖国統一の革命偉業」であると主張しています。
威嚇の目的や要求は何なの?
北朝鮮が、ミサイルを発射する理由は、大きく分けて2つあります。
ただ、テストのために、単にミサイルを発射しているわけではありません。
核開発の一環として
ミサイルだけで何かをするわけではなく、そこに核弾頭を搭載させて発射することが目的です。
なので、ミサイルは核開発の一環であると言えます。
ミサイルはあくまでも核爆弾を運ぶための手段に過ぎないのです。
アメリカや日本・韓国を射程距離に入れるため
北朝鮮が、軍事行動を起こす理由は、対アメリカへのアピールです。
射程距離にアメリカを入れることで、今よりも大きな脅威になります。
そうなれば、アメリカも北朝鮮の動きを無視することができなくなり、対等になることを望んでいるのです。
また、飛行距離が短くても、弾道ミサイルが探知されにくいミサイルが開発されています。
現在の北朝鮮のミサイル技術
現在、北朝鮮が保有しているミサイルは主に8種類あり、大型になればなるほど飛行距離が長くなります。
「北極星」「北極星2」「北極星3」と呼ばれるミサイルは、SLBMといいます。
潜水艦から撃つミサイルで、探知されにくい種類です。
また去年から、列車から発射できるミサイルも発射されていて、どんどん開発が進んでいます。
アメリカ本土だけを狙っているわけではなく、日本や韓国にあるアメリカ軍基地を狙うミサイルを開発しているようです。
そのために飛行距離は短いけれど、探知されにくいミサイルの開発が進んでいます。
北朝鮮はミサイルをなぜ打つのか?【まとめ】
今回は、北朝鮮はミサイルをなぜ打つのか?威嚇の目的や要求は何なのか?についてご紹介しました。
現在、北朝鮮が射撃する弾道ミサイルには、核は搭載されていないと言われていますが、
いつ日本に、核を搭載した弾道ミサイルが北朝鮮から飛んでくるか分かりません。
危険との隣り合わせだという事を認識して、いざと言うときの準備もしておきましょう。
最後まで、ご覧いただきましてありがとうございます。