今年は都心で猛暑日が歴代最多になるなど、異常な暑さが続き、熱中症に厳重な警戒が必要です!
熱中症対策には、水分補給がかかせませんが、水分の取り方によっては「ペットボトル症候群」と言われる怖い病気になる可能性もあります。
ここでは「ペットボトル症候群」について分かりやすく説明し、適切な水分補給の方法を紹介します。
ペットボトル症候群とは?

ペットボトル症候群とは、正式には「ソフトドリンクケトーシス」という病気。
糖分の入った飲み物を摂りすぎることで急性の糖尿病を引き起こし、重篤になると昏睡状態に陥ってしまうケースも報告されています。
喉が渇いた際に、水やお茶よりもソフトドリンクやスポーツドリンクを飲む習慣のある人は、特にペットボトル症候群に注意が必要です!
健康によいイメージのある果実飲料や野菜ジュース、嗜好品として愛飲者の多い缶コーヒーなどには、
多くの糖分が含まれているので、水分補給のために缶コーヒーを飲み過ぎるのは、控えたほうが良さそうですね!
ペットボトル症候群の症状は?

ペットボトル症候群の具体的な症状は、口の渇き、全身の倦怠感、多飲、多尿などがあります。
これらが慢性化して、症状が進行した症例では、脳浮腫と重症膵炎の合併症を起こした、という深刻な例が報告がされています。
とても喉が渇く、喉が渇くから飲む、というのはとても危険なサイン。
血糖値が高い状態になると口が渇きやすくなるのです。
「今は暑いから口が渇きやすいんだ」と思ってしまいがちですが、口が渇くのは糖尿病が始まりかけているサインかもしれません。
「普段から喉が渇く」「トイレに行く回数が多い」と感じる人は、ペットボトル症候群の症状かもしれないので、要注意です。
ペットボトル症候群のケース

ペットボトル症候は、大人だけでなく中学生や高校生でも、なる可能性があります。
実際に、ペットボトル症候になって、重症になったケースをご紹介します!
ケース1:福岡県15歳の高校生
15歳の高校生が自宅で倒れ、意識不明となって救急車で搬送されました。
身長174センチ、体重100キロで、普段からペットボトルに入ったジュースなどをよく飲んでいたといいます。
約2カ月の入院治療でインスリン注射を施され、通常の値まで血糖値が収まり無事に退院することが出来ました。
ただ、一歩間違えれば命にかかわっていたことも考えられます。
ケース2:18歳の男性
清涼飲料水を1日に3Lも飲み、超高血糖状態でかなりの肥満体の方のようでした。
インスリン投与や補液(水分を補給すること。通常は点滴による治療)をしても、呼吸状態が改善することはありませんでした。
原因は肺動脈に血栓と呼ばれるかたまりが、血管をふさいでしまったために呼吸困難に陥り死亡したようです。
ペットボトル症候群にならない対処法は?

基本的に水分補給には、糖分が入っていない水かお茶がおすすめです!
運動などで大量に汗をかき、体内の塩分やミネラルなどが失われた場合のみ、スポーツドリンクを適量飲むと良いでしょう。
スポーツドリンクと水やお茶、両方を少しずつ交互に飲み。半日にそれぞれ1本ずつくらい飲み切るのが理想とのことです。
喉が渇いたからと言って、ペットボトルジュースを一気に飲んで、血糖値が一気に上がるような飲み方をしないことが大切です。
ペットボトル症候群【まとめ】
まだまだ残暑が厳しく発汗の機会が増え、こまめな水分補給が欠かせなくなります。
飲料の栄養成分表示に注意し、時にはスポーツドリンクも上手に活用しながら、暑い夏を乗り切りましょう!