韓国人だけではなく、2人の日本人も犠牲になった、韓国・ソウル市の繁華街・梨泰院で起こったハロウィン事故。
日本でも大きく報道されましたが、実は、女性が男性の2倍も亡くなっていたそうです。
そんな、あまり知られていないハロウィン事故について、なぜあのような事故が起こってしまったのか?
もし、あのような状況が、もし日本でも起こってしまったら、もう逃げられません。
今回は、日本でも同じような、韓国・ソウル市の繁華街・梨泰院のような状況がある、危険な場所はどこなのかご紹介します。
韓国・ソウル市の梨泰院のハロウィン事故!
#韓国 ・ソウルの繁華街、#梨泰院 で156人が死亡した雑踏事故で、捜査対象となっていた警察官が11日、遺体で発見された pic.twitter.com/GNZN9nWBDv
— 钱多多 (@qianduo32049543) November 13, 2022
韓国のハロウィン事故は、2022年10月29日夜に韓国・ソウル市の繁華街・梨泰院で起こりました。
151人が死亡、重症19人と軽症63人の合わせて82人が負傷しました。
突然のニュースだったので、一体、そこで何が起こったのか、疑問に思った方も多いのではないでしょうか?
原因は、混雑の中で発生した群衆雪崩による事故で、ほとんどの人は圧迫死でした。
その犠牲者のなかには、残念ながら日本人も2人含まれていました。
ハロウィンだったので若者が多く、被害者の多くが10~20代だったようです。
また、3年ぶりに再開された、野外でのマスク着用なしのハロウィーンだったことが事故発生の大きな原因だといわれています。
韓国安全専門家協会のイ・ソンギュ会長はこう指摘しています。
人波だけで被害が拡大したとは思えない。人が倒れ始めると慣性の法則で倒れた瞬間、それぞれが持ちこたえない限り、事故が徐々に拡大するほかない
また、この事故は「傾斜のある通りに人間が密集して、どこかで一人でも倒れた瞬間にドミノ現象が発生してしまったのが原因だ。」と、専門家は語っていました。
傾斜のある坂道で、ドミノ現象が起こることで、通常よりも被害が大きくなるそうです。
10月29日の当時は、ハロウィーン直前ということもあり、約10万人もが集まっていたとのこと。
ホテルや飲食店がびっしりと狭い路地の周りに立ち並んでいる坂道で、折り重なるように大勢の人が倒れ、多くの若者が犠牲になってしまいました。
新型コロナの規制が緩和されてきて、若者や観光客の賑わいを取り戻しつつあった韓国全土でも、祭りやイベントなどが次々と中止されています。
罪もない若者が、このような悲劇を迎えてしまったのは、本当に残念です。
なぜ女性が男性の2倍も亡くなった?
世界グルメ通りの近くの路地
Alley near Itaewon Backstreet🇰🇷 梨泰院(イテウォン), ソウル, 韓国
🇰🇷 Itaewon, Seoul, Korea
🇰🇷 이태원동, 서울, 대한민국 pic.twitter.com/bMNh3dgxKp— デイリー世界たび✈JP Daily (@JPTravel3) November 15, 2022
この事故の被害者の性別ごとの内訳は男性54人、女性97人と発表されていて、女性の死亡人数がなんと男性の約2倍にもなっています。
女性の方が、多く犠牲になってしまった原因として、やはり体格の違いがあげられています。
女性は男性に比べて体重が軽く、身長も低いので、人の下敷きになってしまい、身動きが取れなかった。
また、普段なら一番下にいる女性を、優先的に助けなければいけないのですが、
狭い場所で、大人数が重なっていたので、救助が追い付かなかったことも、死亡者数が多くなった原因になっています。
日本で同じような場所はあるの?
日本でも、韓国・ソウル市の繁華街・梨泰院のような状況になるのか?
今回の、韓国でのハロウィーン事故のようなことが、日本でも起こる可能性は、低いと考える人が多いようです。
大阪工業大の吉村英祐特任教授は、群衆事故について研究しており、
日本では、安全とは言わないが、群衆雪崩が起きるような状況ではない、と発言しています。
渋谷のハロウィーンでは、警察がかなり厳重に警備計画を立てており、事故を防げています。また、渋谷の映像を見る限り、人は多いですが、『群衆雪崩』が起きるほどの多さではない。まだ余裕があるように見えます。
スペイン坂も、梨泰院と比べたら道幅が広く、横に逃げ道もある。スクランブル交差点もいざとなれば、車道に逃れることができます。
しかし、反対に、群集安全学が専門の、関西大の川口寿裕教授は、
「予期せぬ事故や事件があった場合には、多くの人がパニック状態に陥ることで群衆事故につながる可能性もある」との意見も。
たしかに、日本では警備体制が整っているので、ハロウィーンでは群衆事故の可能性は低いようです。
ですが、日本でも過去には、今回の梨泰院のような事故は起こっています。
新潟県の弥彦神社(弥彦村)での事故
ですが、日本でも過去には新潟県の弥彦神社(弥彦村)で1956年の元旦に死者124人、負傷者94人の大事故が起こったこともありました。
新年を祝う餅まきが行われた直後、二年参りの参拝客が15段の石段で将棋倒しになりました。
明石花火大会歩道橋での事故
最近では、2001年に、「第32回明石市民夏まつり花火大会」で明石花火大会歩道橋事故(あかしはなびたいかいほどうきょうじこ)が起こった。
明石花火大会を見に来た観客が、歩道橋で群衆雪崩が起こりました。
11名が全身圧迫による急性呼吸窮迫症候群(圧死)等により死亡し,183名が傷害を負う事故になりました。
この時、死亡した11名は、すべて小学生以下の児童(9名)と70代の女性(2名)であった。
満員電車では群衆事故の可能性は?
満員電車では、局所的に危険度が増すと予測されています。
すし詰め状態になっている車両で、カーブに入るとドア付近では、一時的ではあるがかなりの圧力がかかることも。
5~10人程度に、1人当たり120キロ程度も、最大で荷重が加わっていると予測されています。
この力は、呼吸ができなくなるほど大きな力で、長時間圧力が加わり続ければ気を失うことも。
特に体の弱いお年寄りや、背が低い女性や子どもだと命を落とすリスクがあるほど危険な状態です。
また、ドアが開く際に一人でも転倒した場合、群集雪崩になる可能性もありとても危険です。
韓国・ソウル市の梨泰院のハロウィン事故!【まとめ】
今回は、韓国・ソウル市の繁華街・梨泰院で起きた悲惨な事故についてご紹介しました。
日本でも、満員電車や、花火大会、イベントや渋谷の街など、人が多く殺到する狭い場所は、なるべく避けた方がいいですね。
自分の身を守れるのは、自分だけだという事を忘れずに…。
最後まで、ご覧いただきましてありがとうございました!